建物が果たすGXにおける役割
GXとは、脱炭素化社会の実現を目標としつつ、経済社会システム全体の変革を行うことです。
本コラムでは、建物の脱炭素化が果たす役割の重要性や当社の事業がGXをどのように導くのか解説します。
はぁ~…今年の電気・ガス代の値上げに頭を抱えています…。
国際情勢の影響やエネルギー需要の増加を受けて燃料価格が高騰したことで食品や様々な物価が軒並み高騰したほか、最近の記録的な寒波で、暖房の使用量が増え、電気・ガスも値上がりしていますよね...。
あらら、暗い顔をしているね…。
電気代の価格高騰は現在の日本でも人々の生活を圧迫する重大な社会問題になりつつあるけど、脱炭素やカーボンニュートラルの実現は、資源の少ない日本にとって、エネルギー価格の影響を抑制するためにも、重要な役割を果たすんだよ。
脱炭素社会の実現は、気候変動対策のために重要なのはもちろん、経済対策の上でも重要な施策なんだ。
最近「グリーントランスフォメーション(GX)」という言葉を耳にするようになってきたけど、知っているかな?
あっ、確かこの前の勉強会でメモをとりマシタ……
えーっと、「GXとは、産業革命以来の化石燃料中心の経済・社会・産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させ、経済社会システム全体の変革を図ること(※1)」…と書いてありマスネ。
つまり、気候変動対策ってことでしょうか??
※1:内閣官房ホームページ 「GX実行会議」https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/index.html
少しだけポイントが違うよ。
世界は、これまでに気候変動対策を目的にカーボンニュートラル実現を目指し、クリーンエネルギー戦略やグリーン成長戦略を進めてきた。こうした既存の政策や制度を進めながら脱炭素化社会の実現を目標としつつ、経済社会システム全体の変革を行うことがGXなんだよ。
GXのポイントは経済成長と環境保護を両立させること。
GXを「制約やコスト」ではなく、「成長機会」とすることができるかどうかが重要なテーマとなりつつあるんだ。
ジョンソンコントロールズもあらゆるビルテクノロジーを活用し、建物の省エネや脱炭素化に貢献することでGXに貢献しているよ。
経済産業省はクリーンエネルギー分野において今後成長が期待できる「水素・アンモニア」、「自動車」、「蓄電池」などの11の産業や分野におけるGX実現の方向性を明示し、各産業や企業にGX取り組みの推進を呼びかけ、活動の加速を促している。
「住宅・建築物・インフラ」分野では「2030年以降の建築物のネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)水準の省エネ性能確保に向けた規制の強化」、「革新的建設機械による建設時の省エネ」などの目標が掲げられた。
電気やガス、熱といった多くのエネルギーを換気・空調・照明などで消費するビルや住宅は、脱炭素社会の実現を目指すうえではもちろん、クリーンエネルギー中心の経済・産業・社会構造を目指すGXにおいても重要な役割を果たす。
当社では、建物エネルギーやオペレーションの非効率部分を特定して解決するクラウドベースのソリューションOpenBlue エンタープライズマネジャー(OBEM)の導入や、月額制で建物の脱炭素化に向けた成果を保証する「ネット・ゼロ・アズ・ア・サービス」の提供を通じてお客様の建物の脱炭素化や、サスティナビリティ目標の支援を行っている。