Q. サイバー攻撃による危機。世界では何が起こっているの?
サイトーさん!いま話題のサイバーセキュリティについて勉強したいデス。教えてください。
おお、ジェニファーの質問はいつもストレートだな。まぁ勉強熱心なのはいいことだ。まず、サイバーセキュリティという言葉の意味だけど、ジェニファーなら当然わかるよね。
Of course!「サイバー」は、「インターネットの」とか「仮想空間の」という意味です。悪い人たちがインターネットを使っていろいろなトラブルを引き起こそうとするのが「サイバー攻撃」!それを防御するのがサイバーセキュリティ、ですよね。でも、なぜいまサイバーセキュリティがよく話題になっているのですか?
そう。以前からサイバーセキュリティの重要性は、専門家の間で話題になってきた。現代ではさらに情報通信技術が普及して、高度化してきているだろう。インターネットは世界中の様々な分野で利用、活用されているから、リスクも甚大化、拡散、グローバル化がすすんでいる。世界がこれまでにない危機に直面しているんだ。
怖いですねぇ。実際に、どんなサイバー攻撃が起こっているんですか?
海外では、インフラや産業基盤へのサイバー攻撃が深刻化している。2015年の事例としては、アメリカのダム制御システムや電力網にハッカーが侵入し、技術情報が盗まれた形跡が確認されている。そのほかの身近な事例としては、ウクライナの大規模停電がある。変電所を監視するシステムがサイバー攻撃を受けて、複数の電力会社の変電所が同時に遮断され、広い地域で停電が起こってしまった。さらにドイツでは製鉄所の制御システムがサイバー攻撃によって不正に操作され、溶鉱炉が損傷する、という事件も起きているんだよ。
Oh!なんということでしょう…日本でも、新聞などでサイバー攻撃の被害が報告されていますよね。
そうだね。現状でも、政府関係機関や企業への標的型サイバー攻撃が増えて、実際に多くの情報漏えい事案が発生している。海外の事例のように、今後は社会インフラやIoTシステムを標的とした、物理的なダメージを与えるサイバー攻撃が発生しかねない。その攻撃リスクが高まりつつあるんだ。
Umm…話がどんどん深刻になっていきます…。でも私、バソコンのシステムにはあまり詳しくないので、サイバーセキュリティの専門家の方々にもっと勉強して、頑張ってもらいたいですね。
おいおい、そんな呑気なことを言っていてはいかんよ。
カネコさん!今日は歴史の話、してませんよ。今回は意外なところでの登場ですねぇ。
いやいや、ここは会社にとっても大切なところだからな。私からビシッと話しておこう。うぉっほん!
Oh!力が入っていますねぇ。ハイ、ぜひ聞かせてください!
サイバー攻撃は、個人を対象にしてアプローチしてくる危険性も高いんじゃ。政府や企業が対策に力を入れることも重要じゃが、我々社員一人ひとりも、危機意識を持つことが重要じゃ。ジェニファーも毎日パソコンは使っているじゃろ。
ハイ、もちろんです。
我々がビジネスをする上で不可欠なパソコンやプリンターなどの複合機、スマートフォンなどもすべてインターネットでつながっておる。ここからサイバー攻撃を仕掛けられる可能性もあるんじゃ。安易な使い方をしていると、企業情報を盗まれてしまうことだって起こりうる。社員一人ひとりがこうした自覚を持つことが、いまの時代には求められていると言えるぞ。
サイバーセキュリティは、国際社会、国、企業、そして個人のそれぞれが、その立場での対策を求められているんだよ。ジェニファーも他人事と思わず、しっかりとサイバー空間のリスクを認知しておくことが大切だね。一般国民のリテラシーの向上は国や企業にとっても大きな課題とされているからね。
Oh no!私たちが無自覚にサイバー攻撃の手助けをしてしまうこともあるのですねぇ。もっと気をつけて仕事します。とってもいい勉強になりました。
米国出身。ジョンソンコントロールズ入社5年目の営業担当で、新人アキラの教育係。趣味は旅行。彼氏募集中。
ジョンソンコントロールズのエネルギーエキスパート。45歳、ジェニファーの上司。趣味は切手収集と省エネ。
ジョンソンコントロールズに入社して間もない若手社員。帰国子女。草食系に見えて実は野心家。趣味のゴルフはプロ級の腕前。
ジョンソンコントロールズの重鎮的存在。ビルオートメーションの歴史に関する知識に長けており、社内では“歩く社史”と呼ばれるほど。