近年インターネットは多くの人にとって身近なものとなり、およそ25億もの人々がインターネットを使って情報を求め、エンターテイメントやショッピングを楽しんだり、友人とやり取りしたり、同僚とアイデアを共有したりしています。もともと、インターネットは人の手によって、人々のために作られたものでした。
しかし、今やインターネットは「モノ」のインターネット、つまり、「Internet of Things (IOT)」へと進化しています。専門家は、今後数年のうちに1,000億のデバイス、つまり多数の物理的な「モノ」がインターネットに接続されることになると予測しています。こうしたデバイスの中にはすでにネットワークに接続されているものもありますが、それを上回る、はるかに多くのデバイスが加わろうとしているのです。
IOTではセンサーを備えたデバイスやハードウェア、ソフトウェアがインターネットを介してネットワークでつながれることによって、デバイス間の通信、いわゆるマシン・ツー・マシン(M2M)の連携が可能になります。このように、ネットワーク化されたインテリジェントなデバイスによって、食事から車の運転、コミュニケーション、医療、さらには都市の照明やエネルギー消費まで、私たちの暮らしが変わろうとしています。
例えば、道路に組み込まれたセンサーによって車の流れが制御され、自動販売機は商品の補充が必要なタイミングを知らせてくれます。心臓病患者に埋め込まれたペースメーカーは異常を検知すると、深刻な症状に陥る前に主治医に通知します。地中に埋め込まれたセンサーが畑の灌漑や施肥のタイミングを知らせてくれます。
ビルシステム業界への影響